司令塔ファブレガスにボールが渡るとすぐにチェックに来る
9月27日首位アーセナルが、今シーズン昇格したばかりのハルにホームで1対2の完敗。
若手集団、ヤング・ガンナーズの今シーズンの破壊的攻撃力について書くつもりが、
負けたので、ハルがどうやって首位のアーセナルに立ち向かったかを書くことにした。
アーセナルは前半から攻撃で圧倒。
しかし、「いつでも入る」と思われたゴールが「いつかは入る」に、、、。
後半先制したが、ハルのMF、ジョバンニ(ブラジル代表1回)が素晴らしいロングシュートを決めて同点。
さらに数分後に逆転ゴールを食らう。
「何回でもネットを揺らす」はずのゴールは「1回だけネットを揺らす」結果となった。
遥かに格上のアーセナルに、ハルは次のようなアプローチで臨んだ。
1、フィジカル勝負=中盤でテクニックでは劣る欠点をこれで互角勝負に。ファブレガスは
相手のこのアプローチに相当手を焼いていた
2、マークする相手を離さない=相手がトラップしたと同時にタックルできる距離を保つ
何しろトラップした瞬間に当たれるタイミングで詰めてくるので、アーセナルが得意と
するダイレクト、2タッチの小気味良いパスが出せない。
3、相手パスのカットを狙う=横パスが多いアーセナルの攻撃を狙い済ますようにカット
前線のFWがしっかりマークに付かれているので、さらに多くなる横パスを狙うよう監督に
指示されていたのだろう
「勝てる」と自分たちを信じてもぎ取った勝利。強豪相手に自陣に張り付いて守るだけでは勝てない。
最近、4強相手にこのように挑むチームが増えてきた。
ウィーガンがプレミアリーグに昇格した時の開幕戦は、前のシーズン優勝したチェルシーが相手だった。
その時の戦い方も今回のハルのように積極的に前に出る攻めを展開。
決してゴール前に張り付いていたわけではなかった。
ハル、現在6位。いつまでこの位置にいられるか楽しみだ。
山田一仁