山田一仁 公式フォトブログ - Kaz Photo [ Photographer Kazuhito Yamada ] -

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<FWとしてイングランドで成功できるか、李>

January 30, 2012

Photo:Marc Morris/Kaz Photography

  

 チャンピオンシップ(2部に相当)のサウサンプトンに移籍した日本代表の李忠成が、128日のFAカップ4回戦、ミルウォール対サウサンプトン戦の後半から途中出場してデビューを飾った。サウサンプトンは、130日時点で現在2位。上位2チームがプレミアリーグへ自動昇格し、3位から6位までの4チームが残る1枠を決めるプレイオフを行う。

日本代表選手のFWといえば、2001年プレミアリーグのボルトンに移籍した西沢明訓がいる。しかし、プレミアリーグ、FAカップ共に出場なし。リーグカップに3試合出場して1ゴールのみ。同じくボルトンに移籍した晩年の中田英寿もシーズンを通して活躍したとはいえない。西沢は、2000年モロッコで行われたハッサン2世国王杯の日本対フランス戦で決めたボレーシュートが見事だったので、スペインのエスパニョールへの移籍が決まったといわれている。スペインからイングランドへ活躍の場所を求めたが結果が伴わなかった。

昨年のアジアカップ決勝で見事なボレーシュートを決めた李が、西沢の二の舞にならないためには、シーズン後半で結果を出さなければならない。 

夢のプレミアリーグへ昇格し、来季彼の活躍を見てみたい。

 

山田一仁

<サッカー文化の違い、長友が学ぶべきこと>

January 23, 2012
Photo:Kazuhito Yamada/Kaz Photography   

 
Inter_Genoa_Kaz_D2_0194C.jpgのサムネール画像
119日、コッパ・イタリアのベスト16でインテルがジェノアと対戦し、21で準々決勝に勝ち上がった。この試合にベンチ入りした長友は、後半76分から交代出場。

 本来の左サイドバックではなく、左サイドハーフに入った長友は、中央でドリブル突破を図るが、相手DFに跳ね飛ばされてボールを失う。すると、長友がフリーでも、ボールが回ってこなくなる。これに、「一体どうして、僕にボールをくれないんだ」とつぶやいているように頭をかしげる長友。だが、待てよ。試合は20で残り15分。試合をコントロールし、勝ちを完全なものにするのがこの時間帯の戦い方。左サイドバックでプレイする主将のサネッティは、足元にボールを置くキープしながらのドリブルでセンターラインあたりからゴールラインまで持ち込み、コーナーキックを奪う。これこそが求められているプレイだ。だからこそ、38歳で強豪インテルの主将で活躍している。

 日本では、勝利を確実にするために3点目を取りに行く姿勢が評価されるかもしれない。だが、イタリア、いや他の欧州リーグでも残り15分からは、いかに相手をいなすかなのだ。世界最高のサイドバックになるには、サッカー文化の違いも理解しなくてはいけない。

 

 

山田一仁